( アートへの取り組み )

Art for Izumo

Our New Project

出雲大社の風景

この度、LPCグループは「アートで出雲を元気にするプロジェクト」を始動いたしました。世界各地で分断や対立が深まるなか、「自分にできることは何だろう」と
自問する日々が続いています。宗教や価値観、文化や習慣の違いの前で、思いが伝わらずにもどかしさや無力さを感じることも少なくありません。

しかし、そんなときこそ、アートや音楽が言葉を超えて人の心に響き、感動をもたらす力があると改めて実感しています。アートには難しい説明や理屈は不要で、
子どもから大人まで誰もが自由に、自然体で言葉の壁を越えて関わることができます。アートの前では思いがけない会話や笑顔が生まれ、
同じ価値観を共有できたり、新たな考え方に気づかされたりします。

心の扉が開かれる瞬間、その場にいるすべての人が違いを越えてつながり合う喜びを分かち合うことができるのです。このような文化の息づかいこそ、まちに
新しい風をもたらします。

アートが地域の空気を変え、まちに新たな扉を開く現象は日本のみならず、世界各地にも広がっています。アートは五感に響き、第六感を磨く力があります。
LPCグループも、ここ出雲で新たな一歩を踏み出し、アートの力で地域や人々の未来を彩り、心を豊かにしていきたいと考えています。

  • Bringing New Energy to Izumo through Art

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( 会長メッセージ )

Message

( 1 )

はじめに

当社は、2009年(平成21年)にウェルシティ出雲を取得して以来、今日まで地域に根差したホテルとしてニューウェルシティ出雲の運営を続けてまいりました。
その中で、昨年「アートで出雲を元気にするプロジェクト」を立ち上げ、地域に新しい価値を創出する取り組みを始動いたしました。(LPCグループHP参照:https://www.lpc-gp.com/business/art-for-izumo/

この流れをさらに発展させるため、ニューウェルシティ出雲の名称を「Art Park Hotel」に変更し、アートを核とした新たな拠点づくりを進めています。

今回、出雲市役所跡地の活用構想を、このプロジェクトの第2弾に位置づけています。
この場所にLPCミュージアムも開設し、国内外から多くの方に訪れていただけるアート拠点をつくりたいと考えています。

出雲には出雲大社があり、多くの観光客が訪れますが、滞在時間が短いという課題があります。
私たちは、このミュージアムを「滞在時間を延ばすための新しいルートづくり」の中心にとらえたいと考えています。ここにしかないアート体験を提供することで、出雲での滞在を長くし、宿泊を促し、地域全体の活性化につなげることができます。

今回の機会は、出雲にアート文化を根付かせる、最初で最後の大きなチャンスだととらえています。もしここでミュージアムが実現しなければ、出雲を巡る新しいルートは生まれません。

短期的には「Art Park Hotel」と「LPCミュージアム」という箱ができますが、長期的には、アートを軸に出雲を元気にする『αルート・プラス』を形成していきます。

『αルート・プラス』とは、出雲空港・米子空港・松江市を出発点とし、出雲圏域をぐるりと巡り、再び戻ってくる周遊ルート構想です。
現在は点での滞在が中心ですが、これを線に変え、「ここにしかないコンテンポラリーアート」を求めて国内外から人が訪れる未来を描いていきます。この出雲市役所跡地こそ、その第2弾の拠点となる場所です。

中海・宍道湖8の字ルートとαルート・プラス(イメージ)

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なぜアートが地域を元気にしていくのか?

国際芸術祭の日本国内での成功例は、2010年に直島で開催され、その後、開催を重ね、近隣の島々へと広がりを見せた瀬戸内国際芸術祭が筆頭です。
海外では、ヴェネツィア・ビエンナーレが最も古く権威ある国際芸術祭ですが、諸外国でも各国(以下参照)で開催され、それは国を代表する国家レベルに相当するほどの効果を生み、世界中から観光を兼ねた文化ツーリズムの新たな大きな市場を形成しています。

ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア)
世界最古・最大級。現代美術/建築/映画など。
ドクメンタ(Documenta)(ドイツ・カッセル)
5 年に1 度。思想性・批評性が非常に高く、現代美術の最前線。

現代美術系(ビエンナーレ/トリエンナーレ)
サンパウロ・ビエンナーレ(ブラジル)南半球最大規模。
光州ビエンナーレ(韓国) アジアを代表する現代美術展。
イスタンブール・ビエンナーレ(トルコ)
リヨン・ビエンナーレ(フランス)
ベルリン・ビエンナーレ(ドイツ)
シドニー・ビエンナーレ(オーストラリア)
シャルジャ・ビエンナーレ(アラブ首長国連邦(UAE) )

小松美羽『新・風土記』
小松美羽『新・風土記』
出典:小松美羽オフィシャルサイト
小松美羽『狛犬』
小松美羽『狛犬』
出典:小松美羽オフィシャルサイト

日本国内では大規模なものとして「瀬戸内国際芸術祭」「越後妻有(えちごつまり)アートトリエンナーレ」が地域活性化に成功した例として知られています。なぜ海外からの訪問者を呼び込めているのでしょうか。

( 3 )

瀬戸内・越後妻有に共通する「成功の秘訣」

アートを「目的」ではなく「媒介」にしているこの2つの芸術祭は、アートを見せたいのではなく、地域の風土・暮らし・歴史を伝えるためにアートを使うというコンセプトを核にキュレーションされています。

作品単体ではなく、
棚田/港/空き家/廃校/島の集落など、すべての地域が展示場所となり
「ここでしか成立しない体験」になることにより、
観光の代替が利かない、記憶に残る特別な滞在となり、これがリピーターと口コミを呼んでいるのです。

「不便さ」を価値に変えている

普通の観光地が避けがちな要素を、あえて前面に出しています。
アクセスが大変
移動に時間がかかる
作品が点在している結果
「巡礼」「探検」「旅そのもの」を体験化

旅の価値観はモノ(ショッピング目的)からコト(ナラティブ)へと変化しています。SNS・海外メディア向きの物語性が強く、旅行者は自らを物語の中に置いて発信することに喜びを見出します。

特に欧米の旅行者は
Effort(手間)=Authenticity(本物感)
と捉える傾向が強いのです。(手間をかけるほど、本物に触れたと感じる)

住民を“受け身の被害者”にしなかった

成功した芸術祭は、最初から住民を巻き込みました。

作品の管理人=地元のおばあちゃん、おじいちゃん
作家の制作を手伝う農家
空き家を提供する住民
地元の食事を提供する飲食店やホテル

これにより
「やらされ感」ではなく誇りを生み、自らが創造し団結する経験を生み、必要とされていることが生きる力となっています。
アートを媒介とし観光客との会話が自然に発生
英語が話せなくても“交流体験”になる

海外訪問者にとってはここが最大の魅力となります。日常の中での暮らしに密着した体験が特別な記憶として刻まれます。

松山智一『Mother Other』
松山智一『Mother Other』
出典:松山智一の個展「松山智一展FIRST LAST」
プレスリリース

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海外からの訪問者を惹きつける理由

「現代アート × 日本の原風景」という希少性
海外の目線では:
日本=都市・テクノロジー
→ そこに
過疎・農村・島・雪国 × 最先端アート
という強烈なギャップがあり、旅先の風土に根差したコアな部分に触れることが特別な記憶を刻むのです。
これはヴェネツィアやドクメンタとは全く違う価値でもあります。

言語依存度が低い
作品は「体験型」「空間型」が多い
アートや理屈がわからなくても成立
迷う・歩く・出会うこと自体がコンテンツ
英語が完璧でなくても満足度が高い
個人旅行(FIT)と相性がいい

「消費型観光」ではない倫理性

海外(特に欧州)では重要な視点です。

大量消費しない
地域にお金が落ちる
環境・文化を壊さない

→ サステナブル・ツーリズムの成功例として評価される

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地域活性化としての本質的ポイント観点

観点 一般的な失敗例 瀬戸内・越後妻有
目的 集客数 関係人口・再訪
主役 イベント 場所と人
成果 一過性 年単位での変化
観光 消費 参加・滞在

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一言でいう成功の核心は

「アートで地域を売った」のではなく
「地域の物語を、世界に対して翻訳した」
「異文化を知る喜び=自分を拡大すること」これが海外に刺さった最大の理由です。
以上が成功の理由ですが、これは緻密で論理的なキュレーションの上に成り立ちます。その上で偶発的に生まれる体験を作り出すのは簡単なことではありません。

以上のように将来的に国際芸術祭の開催の実現を見据えていますが、そこへのステップとして根付いてほしいと願っているのが、二人の日本人アーティストです。

ワールドプライスとグローバルマーケット
(国際アートフェア、2大オークション会社、クリスティーズ、サザビーズ等)

そこでの評価がそのまま、作品の評価、アーティストの人気にも結びつきます。
現在日本のアートでグローバルに評価されているのは、日本人で最も有名なコンテンポラリーアーティストとして草間彌生が知られ、村上隆、奈良美智と数名のみとなっておりますがその次世代として、着実にその名と作品が人々の記憶に残っていっているのが、小松美羽と松山智一です。(2大オークション会社が扱う)
現在、両名の名前を冠した美術館は存在しておりません。
LPC グループはその両名の作品のまとまった点数を有しており、両アーティストと直にコンタクトを取れる強い関係性を持ち、その点数は現在、見ごたえのあるコレクションを形成しております。
両名のミュージアムをオープンさせ、周知が進めば、日本国内はもとより海外からも人の流れを呼び込むことが出来る可能性を持っているのです。
更に草間彌生、村上隆、奈良美智、小松美羽、松山智一等以外の次世代で国際的に活躍していく作家を充実させていくことも視野に入れております。

上層フロアを美術館(ミュージアム)としてご提案します。
3 、4階 LPC MUSEUM of CONTEMPORARY ART
(仮称) MIWA KOMATSU/TOMOKAZU MATSUYAMA

両名のアートグッズや島根グッズの販売などのエリアも設けます。

重要なのは、日本国内だけで認知度が高く人気があるアーティストではなく
世界で知られてゆくアーティストの美術館(ミュージアム)であること、現在、日本国内でトップクラスの人気と実力をすでに得ているアーティストの美術館であることです。

以上のように、アートは地域の物語を世界へ翻訳し、人を惹きつけ、地域そのものを再生させる力を持っています。
そして今、その価値は国政の場でも注目されています。

2026 年3月11 日の衆議院予算委員会では、丸川珠代議員から、現代アートを外交ツールとして活用してはどうかという提案が外務省に対して行われました。
これは、現代アートが“文化”の枠を超え、国の姿勢や価値観を世界に伝える力を持つと認識され始めている証拠です。

出雲市は、古代から続く精神文化と豊かな自然、そして新しい創造性が共存するまちです。

だからこそ、現代アートを軸にした発信は、地域の魅力を国内外に届ける大きな可能性を秘めています。

国レベルで議論が動き始めている今、出雲からも新しい文化発信のモデルを作りだすことができると考えています。

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